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1110月 2019

ラグビーW杯

鳥取大学地域医療学講座発信のブログです。
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昨今、僕の胸をざわつかせているラグビーW杯について書きたいと思います。

ラグビーは、15人対15人で行なわれるスポーツで、1823年イギリスのパブリックスクール“ラグビー校”でサッカーのプレー中に、エリス少年がボールを持って走り出したのを起源としています。

ボールは豚の膀胱に空気を入れて使っていたために、あのような楕円形の形が一般的になったと聞いたことがあります(大昔の「ラグビーマガジン」で)。

 

ラグビーの独特なルール

ラグビーには独特の明文化されていないルールがあります。

試合終了後のノーサイドは有名ですが、その後にはアフターファンクションがあり、高校生でも(私の経験では)公式戦であれば正装(制服)で乾杯、交流するのが習わしです。

 

歴史的にラグビーでは強いキャプテンシーが求められ、一旦試合が始まると監督はスタンドでスーツを着て指示を出すこともなく、キャプテンに一任されています。(現代ラグビーでは、めちゃ指示出していますが……)。

紳士の約束だから(と私は子供の頃聞きましたが)、試合をすると決めたら雨が降っても雪が降ってもやりますし、20年ぐらい前まではプレー続行不可能な怪我をしない限り、選手交代も認められていませんでした。

これも20年ぐらい前まで?一旦グラウンドに出たら、グラウンド外に出るときは退場する時のみでしたので、ハーフタイムもグラウンドから出ることを禁じられていました。

オールドファンはご存知でしょうが、パンツが破れたら国立競技場でも円陣を組んで中で着替えていました。

そのほかにも、伝統的にサポーターはいても、敵味方関係なくいいプレーには拍手、真摯的でないプレーにはブーイングするなどの応援スタイルは、W杯でも見ることができるでしょう。

 

“紳士のスポーツ”だからこそ

上記のごとく、ラグビーは“紳士のスポーツ”と言われており、英国の貴族階級を中心に発展してきました。紳士のスポーツは、そのまま社会に出た後のつながりとなり、文字通りスクラムを組んで、社会を動かす原動力にもなります。

しかし、同時に現在でもラグビー発祥の英国内では、ラグビーなどのスポーツが社会階級によって異なり、貴族スポーツの排他性が問題視されています。

参考1:2015年ラグビーW杯当時の社会格差とラグビーの記事
https://www.bbc.com/sport/rugby-union/34222183

参考2:社会階層とスポーツに関する記事
https://www.bbc.com/sport/48745093

 

とは言っても、高い精神性、規律や協調性、自律を求めるスポーツで、同時に南アフリカのアパルトヘイトを乗り越えた象徴として、同国代表は必ず多様な人種から選手が選ばれたり、アイルランド代表は北アイルランドとアイルランド共和国の連合チームとして出たり、政治的な紛争を乗り越える面白さもあります。

 

ラグビー界の名言

ラグビー界では、ジャン・ピエール・リーブの「ラグビーは少年をいち早く大人にし、大人に永遠に少年の魂を抱かせる。」という名言が有名です。

まさにその通り、というかんじなのですが、実はこの言葉には続きがあるとされており、「私がラグビーから学んだことは、人を制圧することではなく、人と共に生きることだ。だからラグビーは素晴らしい。」と続きます。

結局、お伝えしたかったのは、ラグビーはいいスポーツですから、みなさん楽しみましょう、ということです。

 

Author: 朴 大昊


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