シリアスゲームを使った健康教育の論文がJMIR Serious Games誌に掲載されました。
シリアスゲーム(ネゴバト)を使った共著の研究論文がJMIR Serious Games誌に掲載されました!
https://games.jmir.org/2022/1/e28982
本研究の結果を端的に表現すると以下のような形になります。
- 成人/大学生/高校生でシリアスゲーム(ネゴバト)による生活習慣に関する意識変化の機序を検証した。
- 意識変化にはいずれの群でも「行動コントロール感」と行動意思の関連が強く認められた。
- 自由記述の分析では「ジレンマ」を感じることが学習と行動変容につながっていることが示唆された。
行動コントロール感、主観的規範、行動への態度、という行動変容の三要素(計画的行動理論)の中で行動コントロール感(ある行動を実行できると感じること)が強化されることがネゴバトの効果であり、さらに「ジレンマ状況」の経験が学習を促すというメカニズムが明らかになったと言えます。
ネゴバトでは実際にカードゲームを使って、その場面をシミュレーションするような形になるので、単に知識として学ぶ形よりも行動コントロール感が変わりやすくなるのでしょう。
ネゴバト(ネゴシエーションバトル)はカードゲームを使って日常行動と生活習慣病との関係性を学習できるシミュレーションゲームです。
NPO法人市民科学研究室から実際のカードゲームも購入できます。(ちなみに私個人の利益相反はございません)
https://www.shiminkagaku.org/negomato/
(孫大輔)