孫講師が共著者の医学生の共感(エンパシー)に関する論文がpublishされました
孫講師が東京大学に在籍中の、医学部4年生を対象とした患者講師(患者スピーカー)による授業の効果を評価した論文がBMC Medical Education誌にpublishされました。授業効果を医師の共感(エンパシー)を評価する尺度(ジェファソン共感尺度:JSE-S)によって測定したものです。
Kagawa Y, Ishikawa H, Son D, et al. Using patient storytelling to improve medical students’ empathy in Japan: a pre-post study. BMC Medical Education, 2023; 23(1): 1-8.
https://bmcmededuc.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12909-023-04054-1
論文の要点:
- 医学部4年生(2018-2019年度)159人を対象にした患者講師による授業の効果を、授業前後と6ヶ月後で評価
- 日本語版ジェファソン共感尺度(JSE-S)のスコアは、授業前、授業後と6ヶ月後で、0(±11.8)→111.6(±10.9)→111.1(±11.9)となり、授業後に上昇した共感スコアが半年後も維持されていた(授業前後の効果量 0.4, p<0.01)
- 多変量解析では、ジェンダーとの関連はみられず、進路希望で臨床志向と共感スコア上昇の有意な関連が認められた
図1. 2018年度と2019年度のジェファソン共感尺度スコア平均の変化