第2回インドネシア研修PART③ ディポネゴロ大学での実習
インドネシア研修2日目です!この日はディポネゴロ大学にお邪魔しました。
午前は鳥取大学とディポネゴロ大学双方の先生方からレクチャーを、午後はキャンパスツアー後に学生ディスカッションという流れです。夜はstudents dinnerでそれぞれ交流を楽しみました。
キャンパスツアーではまず、CBTなどのテストを受けるコンピュータールームを見せてもらいました。部屋の前にはセキュリティーゲートがあり、ベルトの金具にすら反応していました。さらに、計時機能のみの時計の持ち込みも許されないと聞き、その厳しさに驚きました。
次は解剖室に行きました。最近リニューアルしたようで、かなり綺麗な様子でした。鳥取大学では4人1組で毎年学生が解剖しますが、インドネシアでは1グループ8〜10人で、ご献体も大学が既に解剖を済ませているものを何年も使わせていただいているようです。また、ご献体も、事前に同意書を取るケースもあるようですが、多くはホームレスや身寄りのない人のご遺体を警察から受け取っているとのことで日本とはずいぶん様子が違いました。
その次はマネキンルームと模擬診療室です。心音を聞く物はもちろん、IUD(子宮内避妊用具)挿入や、お産のシミュレーションができるようになっていて、日本とのニーズの違いを実感しました。
次に案内されたデジタル図書館は、カフェのようなゆったりとした空間でした。まず目に入ってきたのは壁をくり抜いて作られた黄色いリラックススペースです。座って勉強することに疲れたらそこでくつろぎながら勉強したりお昼寝したりできるそうです。また、奥には人工芝の小上がりのようなものがあり、そこでもよく生徒がお昼寝をしているらしく、鳥取大学にもこんな場所があったら、、と羨ましく思いました。
キャンパスツアー後は待ちに待った学生ディスカッションです。簡単に説明すると、田舎に住む認知症の母親の介護のために、仕事を引退して都会から戻ってきた65歳男性の孤独感にフォーカスした架空のケースで2グループに分かれて、彼の孤独を解消するために何ができるか、というテーマでディスカッションを行いました。KJ法にヒントを得た進め方を想定して準備していましたが、時間が押していたこともあり、全て想定通りと学生からいうわけには行きませんでした。しかし、ディポネゴロ大学の学生と相談しながら臨機応変な対応ができたことを嬉しく思います。たくさんの面白い意見が出ただけでなく、ある学生の意見に対する補足の考えや反論、別の視点からの懸念点なども大変興味深く、それらが早いテンポで飛び交う議論がとても楽しかったです。終わった後にディポネゴロ大学の学生から、想像していたよりずっと楽しいディスカッションだった!と興奮気味に言われた時は、みんなで準備を頑張って良かった!と心から思いました。
Students dinner では将来のビジョンや医学教育の話、喫煙の現状など真剣な話から、ドリアンが美味しいとか美味しくないとかいった話まで、話題は尽きることなく楽しい交流会となりました。
医学科1年 K
写真:
ディポネゴロ大学
試験を受ける部屋の前のセキュリティーゲート
心音の聴診シュミレーター
IUDのシミュレーションルーム
図書館
ディスカッション
Students dinner