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83月 2025

第2回インドネシア研修PART⑥ ディポネゴロ大学の皆様との別れを惜しみつつ、スマランを出発しました

本日はスマラン滞在最終日です。お世話になったディポネゴロ大学の皆さんとのお別れ会ということで、学生はそれぞれが学んだことや研修を終えての思いについて、1人ずつスピーチをしました。その中で印象的だったのは、学生メンバーの多くが、「いつかまたインドネシアを訪れたい」と語っていたことです。それは、多様性を受け入れて共生するインドネシアの豊かな文化や、現地の人々の温かい人柄、ホスピタリティを五感で感じ、心が動く、まさに「感動する」という経験ができたということだと思います。

今年度は、第1回の研修で学んだことを第2回でより発展できるように、早期から学生主体で勉強会を重ねてきました。そして、何を学びたいかを明確にし、そのためにはどのような研修プログラムであれば良いか、それぞれが何をすべきかを考えてきました。具体的には、昨年度の振り返りで挙げられた「インドネシアのコミュニティのパワー」について、「コミュニティの結束を強くする要因は何か?」を問い続けてきました。事前学習を活かし、地域密着型のプログラムに参加させていただくことで、そのヒントを得ることができ、第2回学生リーダーとして、チームの成長を実感しています。このような点で、今年度の研修は「私たちが作り上げた」という感覚があり、ディポネゴロ大学の皆様が私たちの細やかな希望を叶えてくださったことに感謝しています。動画を鑑賞しながらスマランでの思い出を振り返り、ディポネゴロ大学の先生方の “Be a good doctor” というお言葉に、背中を押されるとともに、目頭が熱くなるのを感じました。

私が研修を終えて考えたことは大きく2つあります。

1つ目は、プライマリ・ケアを極めるにあたって、学生時代からプロフェッショナル意識を高めることが重要であるということです。患者さんのお宅訪問や多職種連携教育への参加を通して、ディポネゴロ大学の学生さんが実践を通して「医師としての意識」を高く持っていることに驚かされました。鳥取大学には残念ながらこのような教育プログラムはありませんが、医学教育改革を待つだけでなく、自分に必要なことは何かを考えて主体的に学ぶ、患者さんの家族背景や健康の社会的決定要因(SDH)を想起できる広い視野を持つことが必要なのではないかと考えました。

2つ目は、帰国後も研修で学んだことを深めたいということです。私は2回目の参加となりますが、第1回においては、事前学習や現地で新たに学んだことだけでなく、得られた情報を整理し、意味づけを行い、何度も学生メンバーで議論を重ねるという振り返りの過程によって、新たな考え方を身につけるとともに、モチベーションを保つことができたと実感しています。研修を1限りの経験として終わらせるのではなく、継続して学び続けることで、今回の目標の1つである「日本とインドネシアの文化背景を理解した上で良い点を日本に生かす」ことにつながるのではないかと思います。

2回インドネシア研修の現地レポートはこれにて完結となります。研修を通して、参加メンバーをはじめ、ディポネゴロ大学の先生方や学生さん、訪問先の医療スタッフや現地の住民さん、ボランティアなど、たくさんの素敵な出会いに恵まれました。最後に、本研修に際して大変お世話になったディポネゴロ大学の皆様、このような学びの機会を設け、全面的にサポートしてくださった鳥取大学地域医療学講座の皆様、共に学び、高め合い、励まし合った学生メンバーに、この場をお借りして心から感謝申し上げます。ディポネゴロ大学と鳥取大学の素晴らしい交流が今後も続きますように。

医学科3年 野濵奈佳

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