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110月 2025

医学科4年の「地域医療体験実習」を実施しました(4月〜5月)

2025年度、医学科4年生を対象とした「地域医療体験実習」を実施しました。本実習は、文化人類学やエスノグラフィーの視点を導入したユニークな取り組みであり、自らの中にある「前提(あたり前)」を問い直しながら、医療現場での参与観察を通じて多角的な視点を養うことを目的としています。

4月初旬に2回のオリエンテーションを行った後、学生たちは鳥取県東部・中部・西部にある病院や診療所、福祉施設などで、それぞれ1日間の実習を3回実施しました。実習後は、フィールドノーツの記入をもとに、3つの「問い」とその背景を深く考察し、eポートフォリオに記述。各回の提出物に対しては、教員が丁寧なフィードバックを行いました。

ある学生は、「『死にたい』という患者に対して、医師としてどう応えるべきか?」という問いを立てました。これに対し、私は「“解決”すべき問題ではなく、“探求”すべき問題がある。それを考え、不確実な問いに応え続ける力こそが『ネガティブ・ケイパビリティ』である」とフィードバックしました。

最終回では「優秀ポートフォリオ賞」の表彰も行い、学生の学びを称えました。この実習が、学生の地域医療への志を育む一助となっていれば幸いです。(写真は、在宅ケアクリニック米子での実習の様子と、優秀ポートフォリオ賞表彰式です)

(孫)

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