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2110月 2025

インドネシア・ディポネゴロ大学との共同研究論文(COVID-19の再感染リスク)がPublishされました(8月8日)

このたび、インドネシア・ディポネゴロ大学との国際共同研究の成果が論文として発表されました。タイトルは “Characteristic Symptoms and Associated Risk Factors of COVID-19 Reinfection in the Indonesian Community”(Yonago Acta Medica, 2025年8月掲載)です。本研究は、インドネシア・スマラン市でCOVID-19に再感染した住民を対象に、症状の特徴と再感染リスク因子を分析したものです。調査は2022年6月から10月にかけて実施され、312名が参加しました。

論文要約

  • 背景:COVID-19は一度感染しても再感染が起こりうることが知られており、そのリスク要因を明らかにすることを目的としました。
  • 方法:スマラン市の住民を対象とした横断研究を行い、症状や生活背景、行動特性などを調査し、統計的に分析しました。
  • 結果:再感染例では、咳や咽頭痛などの症状が初回感染と同様に出現する傾向がみられました。再感染リスクを高める因子として、男性(OR=3.86)、基礎疾患のある人(OR=2.38)、医療従事者(OR=32.9)、公共に従事する非医療職(OR=21.7)、初回感染時に軽症または中等症であった人、感染対策行動を守らない人(OR=4.16)が有意に関連していました。興味深いことに、中等教育(中学校卒業程度)の学歴があることは再感染に対する保護因子として働いていました。
  • 結論:COVID-19再感染のリスクは、性別や基礎疾患、職業、行動習慣など複合的な要因で決まります。感染予防行動を徹底し、特にリスクの高い層への継続的な教育と予防接種の重要性が示されました。

 

今回の研究は、地域住民の健康課題を明らかにし、今後の公衆衛生施策に活かすための重要なステップとなりました。研究を主導してくださったディポネゴロ大学のArwinda先生をはじめ、先生方に深く感謝申し上げます。

◯論文はこちら
Yonago Acta Medica 68(3): 209–219, 2025.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40810042/

(孫)

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