ヘルスコミュニケーションウィーク2025に参加しました(10月4-5日)
10月4日〜5日、東京大学本郷キャンパスで開催された「ヘルスコミュニケーションウィーク2025」に参加しました。本大会は、複数の関連学会が合同で開催する国内最大規模のヘルスコミュニケーションの学術集会で、医療者、研究者、教育者、市民など多様な立場の参加者が集まりました。
特に印象的だったのは、岩手医科大学の香川由美先生による基調講演「相手の身になれるか―ストーリーテリングの可能性」でした。患者や医療者がそれぞれの物語を語り、聴き合うことの中に、共感と理解の回復が生まれる——そのメッセージが心に残りました。医療現場でのコミュニケーションを単なる情報伝達ではなく、「人と人との関係を再構築する営み」として捉える視点は、地域医療や教育に深く通じるものでした。
また、シンポジウムでは臨床とコミュニケーション学を横断する多様な研究が報告され、教育セッションでは各大学におけるヘルスコミュニケーション教育の取り組みが紹介されました。鳥取大学地域医療学講座で進めている人文社会科学を取り入れた教育とも多くの共通点があり、今後の発展に向けた新たなヒントを得る機会となりました。
参加を通して、医療コミュニケーションの本質は「相手の世界を想像し、物語をともに紡ぐこと」にあると改めて感じました。今後の教育・実践・研究に活かしていきたいと思います。
(孫)




