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611月 2025

滋賀医科大学で講演しました—社会的処方と文化的処方をめぐって(10月16日)

10月16日、滋賀医科大学で開催された「学内で地域医療の体験ができる」課外授業シリーズ第2弾にお招きいただき、「地域志向のプライマリケア—社会的処方と文化的処方」というテーマで講演を行いました。今回の企画は、「まちに出て、つながりでケアする」をテーマに、コミュニティナースと総合診療医の実践を紹介する特別セッションとして開催されたもので、看護学生・医学生を中心に多くの参加がありました。

講演では、これまで私が東京・谷根千や鳥取・大山町で行ってきた屋台を使った地域活動や、映画・演劇・落語など文化を媒介とした住民との協働を紹介しながら、「社会的処方」から「文化的処方」へと広がるケアのかたちをお話ししました。医療が病気の治療にとどまらず、人々のウェルビーイング(よりよく生きること)を支える営みへと拡張していく過程を、現場の実践と哲学的背景の両面から共有しました。

また、「医師がまちに出ることの意味」や「アートと医療の接点」についても議論が広がり、学生の皆さんからは「医療の可能性が広がるように感じた」「自分も地域の中でケアを考えてみたい」といった声が寄せられました。

ご準備・運営にあたってくださった滋賀医科大学医学・看護学教育センターの皆様と松井善典先生、そして共演いただいた株式会社CNCの多々納知鶴さんに心より感謝申し上げます。講演後には軽食を囲みながらの自由な懇談もあり、世代や専門を越えて「つながりでケアする」実感を共有できた、温かな時間となりました。

(孫)

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