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811月 2019

「機動戦士ガンダム」から学ぶ、リーダーシップとは

鳥取大学地域医療学講座発信のブログです。
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「みなさん、リーダーシップを取ってますか?」と言われて、どう感じるでしょうか?
【リーダーとは強いもの】【正しい意見を持っていなくてはいけない】【リーダーは上手に話をすることができないといけない】みたいなイメージがあるでしょうか?

私と機動戦士ガンダム

今年、機動戦士ガンダムが40周年であります。丁度井上は43歳で、生まれてすぐにガンダムが誕生して、保育園のテレビで再放送を見たのを覚えています。

ガンダムシリーズのなかでは、機動戦士ガンダム、機動戦士Ζガンダム、機動戦士ZZガンダムなどはアニメや映画だけではなく、小説も買って読んでいました。いまでも時々アマゾンプライムなんかで見てしまいます。

そのなかで、機動戦士ガンダムの主人公であるアムロ・レイという少年はだだをこねる名言が残されています。
『……二度もぶった。親父にもぶたれたことないのに。』

『テレビモニターで聞こえてるはずです、答えてください、セイラさん、セイラさん……僕が一番ガンダムをうまく使えるんだ。一番、一番うまく使えるんだ……』など、それまでのアニメの主人公と言えば、完全無欠で悪に勇敢に立ち向かって戦い続ける、という姿が思い出されますが、機動戦士ガンダムで初めて、主人公の内面の弱さや葛藤を表現されたのではないかなあと思っています(アニメの歴史に詳しい方で反論がある方がおられるかも……)。

初めて機動戦士ガンダムを見たときには、ガンダムやザクなどモビルスーツのかっこよさに目を惹かれていましたが、いま見直すと、それぞれの主人公の多様な文脈を表現しつつ、物語が進んでいくため、いまでもそのなかで学ぶものがあったり、言葉をかみしめてみたりすることができています。

最近見直した機動戦士ガンダム逆襲のシャアでは、大人になったアムロが『革命はいつもインテリが始めるが、夢みたいな目標を持ってやるからいつも過激なことしかやらない!』と語りながら、ライバルのシャアとやりとりするシーンは、お互いの正義のぶつかり合いの中で生まれた言葉で、何かを変えようと動いているときの自分と重ね合わせ、考えさせられました。

 

現代社会にも通じる環境がガンダムの世界に!

今の時代VUCAの時代であると言われています。
VUCAとは、Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性・不確定さ、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性・不明確さの頭文字を取ったものです。

グローバル化が進んだせいかどうかはわかりませんが、いろいろな意味で、物事の変化のスピードが早まり、いろいろなものの先を予測することが難しい時代になっています。

ですので、日本の医師免許を取っていれば、将来生活するだけの稼ぎをし続けることができるとは言い切れなくなっています。

そのようななか、医療チームのなかのリーダーとしてどうリーダーシップを発揮すればいいんだろうかと迷うことが多々ありますし、だだをこねたくなるときもあります……。

機動戦士ガンダムで描かれている世界も、VUCAの時代であり、そのなかで描かれているリーダーシップについては、参考になるかもしれません。

 

主人公の弱さの変化からリーダーシップを学ぶ

『高校生からのリーダーシップ入門(日向野幹也著)』には、リーダーシップの要素として、目標設定・共有、率先垂範、同僚支援の3つが挙げられていました。
・目標設定・共有:目指すべきゴールを共有したメンバーを巻き込む能力
・率先垂範:自ら率先してチームに貢献することでチームの規範になる能力
・同僚支援:メンバーがチームに貢献できるようにメンバーのリーダーシップを引き出す能力

当初『だだをこねる』というリーダーシップをとっていたアムロが、機動戦士ガンダムの最後の戦いの舞台となったア・バオア・クーという要塞では、ホワイトベースの乗組員を助けるために率先して乗組員に声をかけ(率先垂範)、どこに行けば生きることができるかを示していました(目標設定)。

ただ、メンバーのリーダーシップを引き出す場面(同僚支援)は井上には感じることができなかったですが、他の人が同じ場面を見るとまた違う意見があるかもしれません。

アニメの歴史のなかで、初めて主人公の弱さの変化を描写した「機動戦士ガンダム」から、リーダーシップを学びとるためにガンダムを見てみませんか?

 

Author: 井上 和興


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