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176月 2024

火渡り神事のススメ

鳥取大学地域医療学講座発信のブログです。
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家族にちょっとした災いが続いた令和5年。
いつもは気にしない占いが目に入り
家族4人中3人が12年に1度の運気の悪い期間に入っていることが判明!
翌年には高校受験を控えた家族もいることだし
これは『厄払い』または『厄除け』なとせねばならんのでは???と考えていた矢先
見つけた!

その名も『三徳山秋会式 炎の祭典』

日頃の行いを懺悔し、身心共に絡みついた煩悩や欲を払い清め、生まれ変わるのだ!
……と、家族でやってきました三徳山三佛寺さん。
(鳥取県東部のお寺で”投げ入れ堂”として全国的にも有名ですね)
楽しみすぎて2時間前には到着。

早速御祈祷と火渡り神事の受付をすると、ありがたい火渡り餅と
御祈祷の際に肩や頭に巻き付ける手ぬぐい(厄よけはちまき)さらに抽選券(開運富くじ)が付いてきた!


ならばまずは運試し!と(この時点で煩悩満載である)向かったのはお寺の境内。
長い列を待って引き当てたのは箱ティッシュとうまい棒……ありがたや。
その後は、地元の方のご接待の雑炊や竹酒をいただいて温まり
地元の空手キッズの奉納演武に、バイオリンやシタールの演奏を楽しみながら待つこと1時間。

遠くからホラ貝の音が聞こえてきた!


多数の山伏行者が参道を上がってくる姿に、否が応でもにわか信者のテンションはぐんぐん上がる。
山伏たちが採燈護摩法要が行われる広場に入るために、門番(僧侶)との口上合戦が繰り広げられるのだが
長台詞をとうとうと掛け合う姿に、何十年、いやもしかしたら何百年も続く儀式に立ち会っているのかと思うと
寒さに震えながらも感動さえ覚えた。
そしてホラ貝の音が鳴り響く中、燃えさかる炎の中に
参拝者の願いが記された護摩木を投げ入れ大願成就を願う『採燈護摩法要』が執り行われ
その残り火の上を素足で渡る『火渡り神事』が始まった。

いよいよだ。


山伏行者や地元空手キッズ、地元信者さんに続き私たち一般参拝者も参加させていただくのだ。
とはいえ、もうもうと立ち上がる煙と火の粉にビビり、なるべく火の勢いが収まった後方に並ぶ。
ちなみに、この日は時折小雨の降る肌寒いお天気で
裸足で火渡り神事を待っていた私たちの足裏はすでに感覚がない。
まずは夫。すんっと歩いてあっさりゴール。恐るべし。
次に小学校5年生女児。火をよけて飛び跳ねながら渡る。うらやましい身の軽さだ。
続いて中学校3年生女子。火をものともせず堂々とした渡りっぷりを見せる。
そして私。
半世紀生きているのにコワイ。とにかく火が怖い。
パチパチ音を立ててるじゃん。熱風も感じるよ。帰りたい。
炎の先でニヤニヤ待ってる3人はちょっとおかしいんじゃない?……と思ったのは一瞬で
山伏に導かれあっという間に渡り切っていた。(同時に顔の皮同様、足の裏も厚いことが判明した)
こうして我が家の開運厄除けのイベント(法要参加)はみな満足のうちに終了したのでした。
仏様 普段信仰心のないこんな家族ですが思いは伝わったでしょうか?

Author:永富 純子


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