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11月 2020

1年を振り返って 教授よりご挨拶です

みなさま、新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変にお世話になりました。

新年を迎えるにあたり、当教室の谷口教授より昨年の振り返りと今年の展望を語ってもらいました。

(令和元年中に発表する予定だったのが、担当者の手違いで新年の発表になってしまい、すいません)

 

 

平成から令和へ変わった1年を振り返ってみたい。   教授 谷口晋一

 

4月から新たに涌波先生が加わり、朴先生は大山診療所へ赴任となった。そして2名のレジデントが鳥取の総合診療専門研修にエントリーしてくれた。涌波先生は、岡山で内科と家庭医療研修の後、地域医療学講座へ帰ってきてくれた。鳥取市在住で週2日の日野病院勤務を含む西部での勤務は、通勤も大変だったと思うが、愚痴一ついわず頑張ってくれた。学生指導もまず褒めることを大事にしており、学生たちも熱心に取り組んでくれたと思う。10月からは鳥取県立中央病院の総合内科へ赴任し、総合診療のレジデント教育に注力してくれている。

また、朴先生はかねてより力を入れていた大山診療所に家庭医療教育ステーションを立ち上げ、学生教育と地域医療に力を注いでいる。教室全体として、日野・大山・鳥取などサテライトが充実し、大学外での地域医療教育の土台ができてきた印象がある。いっぽう大学内では、大学病院総合診療外来が復活し、少しづつであるが外来患者を診る体制が整ってきている。とくに地域医療教育では、従来の地域医療体験(M4(=医学科4年))に加え、クリクラ1(M5)は全員が日野病院か大山診療所で学び、クリクラ2(M6)は優秀な学生が日野病院の実習を選んでくれるようになった。今後は、さらに新たなカリキュラムとして、基礎地域医療学(M1)に加え、総合診療ー症候学ー(M3)もはじまる予定である。そして、カリキュラム外の教育として、くろさか春夏秋冬セミナー、英国家庭医療研修など、他の診療科ではできない独自のプログラムをすすめている。今年度はじめて鳥取の総合診療診療プログラムを選んでくれた2名は、ともに英国研修の経験者でもある。「地域医療・総合診療は面白そうだ」といってくれる若い世代が確実に増えている実感がある。それもこれも教室で頑張ってくれているメンバーの、教育への熱量の賜物だろうと思っている。

上半期にプロジェクト研究員として働いてくれた三好先生に、うちの地域医療教育を分析してもらった。そのレポートで印象的だったのは、「この教室は全員、地域医療教育へのつよい熱意があり、しかも教育についてFACEBOOK上でもつねに議論をしている」というコメントがあった。たしかに議論する場面がとても多いような気がする。井上先生が地域医療体験に文化人類学やE-ポートフォリオを導入、新しい教育の試みが続いているが、答えのない道を模索するプロセスで議論は不可欠だと感じている。いっぽうで、地域医療は定義や教育体系があいまいで、構造化しづらいという難しさもあると指摘されていた。まさに、私自身が常日頃感じている課題である。

今後は、地域医療学という学問、地域医療教育の体系化を目指して、新たな分野を取り入れつつ、さらにブラッシュアップをすすめたいと思っている。そのためには、地域医療・家庭医療・医学教育の研究をすすめることが肝心である。今年度には、4月から新メンバーがスタッフに加わり、後期研修医として2名が総合診療PGに参加することになっている。さらに教室もにぎやかになり、忙しくなってくると思うが、オープンに議論し遠慮なくものをいえる場、「わからない」と言える環境を、大事にしていきたいと思っている。

 

みなさん、1年間お疲れさまでした。そして、今年も頑張っていきまっしょい。

 

PS.最後に、ひとつ言葉を添えます。平成31年は宇宙兄弟の「本気の失敗は意味がある」でしたが、令和2年は私の好きな極地探検家アーネスト・シャクルトンの言葉から引用します。

 

「未知に到達しようとして探検するのが人間の特性だ。真の敗北は、挑戦しようとしないことである。」

画像は https://www.azquotes.com/author/13369-Ernest_Shackleton?p=2&fbclid=IwAR2qJeKxmYXpOHzZFN5HvQSRygAE0GYOk3FM3GNOtH6-G3edLN9vP79HhLQ から引用

 

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