紙本先生の終末期ケアスタッフに対する臨床美術の効果の論文がpublishされました
Journal of General and Family Medicine誌に紙本美菜子先生(地域医療支援センター)の原著論文「Possibility of alleviating difficulties of health and social care professionals engaged in end-of-life care through Clinical Art program(臨床美術のプログラムによる終末期医療に携わる医療福祉従事者の困難を軽減する可能性)」が掲載されました。地域医療学講座の孫講師・谷口教授、大山診療所の井上所長が共著者となっています。
Kamimoto M, Son D, Inoue K, Taniguchi S. Possibility of alleviating difficulties of health and social care professionals engaged in end-of-life care through Clinical Art program. Journal of General and Family Medicine 2023, https://doi.org/10.1002/jgf2.633
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本論文の骨子は以下の通りです。
- 終末期ケアの従事者は高いレベルのストレスを経験しており、アートに基づくプログラムの有効性が提案されている
- 本研究では、医療福祉関係者が参加する2つの臨床美術ワークショップについて、ストレス緩和におけるこれらのプログラムの可能性を質的分析により探った
- 臨床美術は参加者が喜びを見出し、患者やその家族との共感的なコミュニケーションを改善し、ケアにおける人間の存在論的な見方を適用するのに役立ち、終末期ケアに特有の心理的ストレスを管理するための貴重なツールであることが示唆された
表2. 臨床美術の効果と臨床への応用に関するテーマ分析の結果