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49月 2023

「自分を見つめ直すということ」

鳥取大学地域医療学講座発信のブログです。
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 忙しくて時間に追われるようになると、段々と自分がどこに向かっているのかわからなくなる。日頃の生活に「余白」をちゃんと作っておくことは重要とは言われるが、本当に忙しい時には十分に「余白」を取ることは難しい。忙しさも仕事、家庭、地域活動、運動……色んな要素があるだろうが、もし、今忙しくて首がまわらないという人がいれば、一度自分の1日の生活を振り返ってほしい。どこかで「余白」をとる時間はないだろうか。

 1日のうちに30分〜1時間程度は誰にも邪魔されない時間帯(出来れば携帯やネット環境をみないようにして自分を振り返ることが出来る時間帯)を作ると良いとされる。こうした「ひとり」の時間は、その時の自分を見つめ直したり、自分が今後どう向かっていくのが望ましいのか、そんなことを考えるのに重要である。今の自分が「当たり前」と考えている日常を、見つめ直す作業は、新たな気付きを与えてくれる。私自身もここ最近になって、1日の終わりの寝る前の時間に「ひとり」の時間を意図的に作るようになった。仕事関係で忙しく作れない日もあるが、出来る限りそういった時間を作るようにしている。こうした時間を作ることで、改めて「自分が今後どうなりたいのか」「今やっていることは今後に向けてどう活きるのか」を見つめ直し、今を未来に投影させることにつながっていると感じている。みなさんが車や自転車などで知らない道を何の手がかりもなく走ろうとすると、道に迷ってしまうと思う。ややもすれば、行き先と全く逆方向に進んでしまうこともあるだろう。人生も同じで、闇雲に走っていても、道に迷ってしまう。寄り道は人生に必要であるし、遠回りも時に必要であるが、道に迷ってしまうと、大きな決断を誤ってしまう、つまり行き先と逆方向に進んでしまうことにもつながりかねない。だからこそ、意図的に「ひとり」の時間を作って、自分の人生の目的やそこに向かってどう走っているのかという地図を作っておくのである。そうすれば、逆方向に進むこともないし、大きな決断を誤ることもない。こうした「ひとり」の時間は、自分だけではなく、自分の周りにいる人の意識を変えることにもなる。今一度、みなさんも自分のことを振り返る時間があるか考えてほしい。

 

「志を立てよう、自分のためにも、他人のためにも、そしておたがいの国、日本のためにも。」 (松下幸之助 「道をひらく」の一節から)

 

みなさんも「ひとり」の時間で「志」立ててみませんか?

 

Author:大塚 裕眞


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